なんとかかんとかここまできました。
ついに千秋楽の朝を迎えました。
お客様の書かれたアンケートに目を通すとその人それぞれでもたれた印象がずいぶん違うようです。
何を面白い興味深いと感じるかは、人それぞれですね。ホントに。
おそらくそこに生じる差は、お客様それぞれの物事の捉え方や生きてきた人生感の差からなのかもしれません。
もちろんモノを創る上でのテクニカルな部分の精進では、私達は日々積み重ねていかなければなりません。それはやっぱりモノを創る側、発信する側にまわった者の宿命のようなものですし、その意識がなければいつまでたっても成長しません。
ただ私達が創り上げたものに付加価値を与えてくれるのはお客様です。
特にメッテルニッヒのメンバーは、今回の作品を『挑戦』だと意気込んでいます。私自身はあまりその意識はないのですが、今までの作品とはあまりにも毛色が違うのでそう感じるのでしょう。
実は『挑戦』している、させられているのは私達ではなくお客様なのかもしれません。
私達は、その場で劇中で起きる事をなるべく丁寧に表現することに徹しています。むしろそれしか出来ません。
私達はお客様の反応を欲しています。
お客様個人個人のなかでこの作品がどう完成したのかを知りたいのです。